2009年第三回研究会のお知らせ

 サイエンス・スタディーズ研究会第三回目は、文部科学省科学技術政策研究所で、技術とイノベーションの関係を研究されている第2研究グループの長谷川光一研究員に、「製品開発プロセスにおけるデザインの役割」というタイトルで、発表していただきます。 
 先日府中市美術館で行われた『純粋なる形象 ディーター・ラムスの時代―機能主義デザイン再考』での、ドイツ・ブラウン社の産業デザイナーであるラムスの業績が話題になったように、製品開発においては、デザインという分野がその製品の価値をきめる決定的な要素になるという視点は重要です。しかし他方、このデザインとテクノロジーそのものの変化の関係は一筋縄ではいかなそうで、ラムスの事例でも、エンジニアとデザイナーの関係は複雑で、技術としての用件を満たすことと、デザインとしての美的、機能的な様態の関係には興味深い相互作用がありそうです。
 企業現場でのデザインの役割について調査されている長谷川氏は、具体的な事例を中心にして、製品開発プロセスに対してデザインがどのような役割を果たすのかについて、報告します。


 予定は2009年9月3日(木)4時半、東大駒場14号館4階407号室です。